研究レポート「茶々伝」

熟成作業から生まれる茶ノ助白茶の効能

茶ノ助白茶は、茶摘みをしてから三日間もの間、湿度調整のできる萎凋室という部屋でゆっくりと発酵作業を行います。

そのため、茶葉内の多糖類、カテキン類、テオブロミンや酵素類が他の茶種より多く残されると言われています。

作りたての茶ノ助白茶は、豆乳・ナッツ・ココアなどのような、淡白で甘みのある風味がし、1年間〜2年間の熟成作業を経たものは、製造時の天候条件にもよりますが、マスカット・ライチ・蜜などのような、特殊な風味に転換してきます。

茶ポリフェノールやカテキン類などの物質はもちろんですが、年月をかけて寝かした茶ノ助白茶は、茶葉内の多糖類やカフェインが、酵素類の活性化によって化学反応を起こし、アミノ酸やテアニン、天然糖類、またはフラボノイドなど人体に良いとされる物質に転換したり、それらの物質を新しく生成したりします。

ストレス抑制と自律神経の乱れに効果的なテアニンや、脳・神経の機能向上やコラーゲンの主体となり、疲労回復に良いアミノ酸や、抗酸化作用と免疫力を整えてくれるフラボノイドなどの天然物質の摂取により、心身ともすっきりして、瞬時に脳がリラックスします。また、年代物であればあるほど、豊富な物質から体に良い健康効果をもたらしてくれます。

熟成作業を経た茶ノ助白茶は、茶葉が黄緑色から褐色に変化し、お茶の色も薄い黄色から琥珀色になってきます。粘りのある舌触りや天然の甘さ、特殊な風味や体が実感した健康効果などから、何年ものか推測できるのも趣の一つですね。

写真:作りたての茶ノ助台湾白茶